いにしえから伝わる知恵と文化。
しな布
LINDEN CLOTH
しな布
日本で最も古い布の一つ「しな布」は、木の皮から作ります。
縄文土器の縄はシナノキ製だとも言われています。山に自生するシナノキやオオバボダイジュの樹皮を剥ぎ、木灰で煮て繊維層を取り出して裂き、糸にします。
20行程以上ある作業は、現在でも全て手仕事で行われています。
水にも熱にも強い丈夫なしな布は、山の民の暮らしに欠かせない重要な布でしたが、今ではここ村上市旧山北町の山熊田、雷、鶴岡市関川と、南北に連なる三集落でわずかに織られているのみです。プリミティブな野趣味と上品さをあわせ持つ独特な風合いは、多くの人々を魅了し続けています。
木の香り
しな布(科布)は、フジの皮やコウゾ、アサなどの繊維で織った藤布、楮布、麻布 などとともに、わが国における古代織物(原始織物)のひとつです。
1400年もの歴史を持つといわれるしな織が、山北にいつの頃から伝わったかは定かでなく、かつては北越の各地にしな織りが見られたともいわれていますが、現在では、羽越国境である当山北町と隣りの峠1つ隔てた山形県の一部の集落、いずれも雪深い山里に織り継がれているにすぎません。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アイヌ語で結ぶ・しばる
しな布の原料であるしなの木は、地方によりマダ、マンダ、モウダなどと呼ばれ、日本列島の山間部に自生している喬木で、織糸は樹皮繊維であることから、歴史的に北方系の織物であり、アイヌ文化圏に属する織物であるともいわれています。
(しなの語源がアイヌ語で「結ぶ・しばる」などの意味を持つ)
素朴な手触り
丹念に織り上げられたしな布には、その素朴な手ざわりの中に遠い祖先の知恵と、深い雪の中で黙々と織り継がれてきた生活のしたたかさが息づいています。
さんぽく生業の里 企業組合
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自然を食すよろこび
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